西宮の方より遺言書についてのご相談
2020年11月26日
Q:遺贈のための遺言書作成について、司法書士の先生にお伺いしたいです。(西宮)
西宮市在住の70代女性です。子どもはおらず、西宮で主人と二人暮らしをしてもう50年になりますが、先日その主人が他界いたしました。現在は主人の残してくれた遺産で細々と生活しております。お恥ずかしながら、私はこれまで遺産のことなどよく考えたこともありませんでしたが、最近になってふと、私が死んだら財産はどうなるのだろうと気になりだしました。両親は若いうちに亡くなっておりますし、ほかに親戚といいましても亡くなった姉の息子くらいで、その方とは面識も交流も一切ございません。
会ったこともない方に遺産を譲るというのはなんだか合点のいかない心持で、それでしたら地元西宮の養護学校のほうへ寄付をしたいと考えております。そのことを友人に話してみますと、遺言書を作成しておいた方が確実に寄付できると教えてくれました。遺言書を作成すれば希望する寄付先に遺贈することができる、という仕組みがあるのでしょうか。(西宮)
A:寄付を希望する場合は、公正証書遺言を作成してください。
ご相談ありがとうございます。遺言書を作成することで、ご希望の団体に寄贈することが可能になります。もしも、遺言書を作成しないままお亡くなりになりますと、推定相続人のお姉さまの息子様が相続することになります。
遺言書には民法により定められた方式が3種類(①自筆証書遺言②公正証書遺言③秘密証書遺言)あり、その中でも確実に遺言内容を伝えられる②公正証書遺言という方式がおすすめでございます。
〈公正証書遺言の作成の流れ〉
(1)2名以上の証人と公証役場へ出向く
(2)遺言者は遺言内容を公証人に口述
(3)公証人が遺言者の遺言内容を筆記
(4)遺言者と証人は公証人の筆記した遺言内容を確認
(5)遺言者と証人がそれぞれ署名・捺印
(6)遺言が民法に基づき作成された遺言であることを公証人が筆記し、署名・捺印
(7)原本は公証役場に保管、遺言者には正本が交付され完了
公正証書遺言の証人には、遺言による影響を受けない親族以外の成人であれば誰でもなることが認められています。周囲に証人を依頼できる人がいない場合は、専門家に依頼することもできます。上記からわかるように、知識のある公証人が遺言書を作成してくれるので不備が起きて遺言書自体無効になる可能性がありません。また保管しているうちに紛失したり、第三者に内容を改ざんされたりする心配もないのがメリットといえます。
また、遺言書の検認手続きも不要ですので手間なくすぐに相続手続きに進んでいただけます。今回、ご相談者様は相続人以外の特定の団体へ寄贈を希望されておりますので、遺言の中で「遺言執行者」を指定してください。遺言執行者は、遺言に記載された内容を実現するための手続きを担う権利と義務を担います。遺言執行者を決めるときは公正証書遺言を作成していることと併せて信頼できる人にあらかじめ依頼しておくとスムーズに進められるでしょう。
この場合の注意点として、寄付先によっては現金(あるいは遺言執行者が現金化した財産)のみの受付の場合がある点です。事前に寄付先に確認しておいてください。
西宮近郊にお住まいの皆様、遺言書に関する疑問やお悩みは西宮相続遺言相談センターにおまかせください。西宮の地域事情にも詳しい専門家が丁寧にヒアリングし、幅広くサポートさせていただいております。初回のご相談は無料ですので、ぜひお気軽にご利用くださいませ。西宮のみなさまからのご連絡を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
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