借地権の評価

土地の所有権は持たずに、土地の所有者(地主)から土地を借りて、自分名義の建物を建てる権利のことを借地権と言います。この借地権は ”土地を借りて使う権利” という財産になりますので、相続税の課税対象です。借地権の中には、主に 普通借地権定期借地権の2種類があります。

 

普通借地権

普通借地権とは、いわゆる通常の借地権のことをいい、契約で期限を決め、かつ契約の更新ができます。したがって、貸主と借主の合意があれば半永久的に土地が借りられるという点で、法律で定められている期間というものはありません。

普通借地権についての評価は、国税局により定められている借地権割合を乗じて算出します。

  • 普通借地権の価額 = 自用地の評価額 × 借地権割合

     

    定期借地権

    定期借地権とは、期間の定めがあり、契約の更新ができない点が特徴です。通常の借地権に比べて貸主の権利が強いといえるでしょう。契約期間が終われば、建物を撤去して土地を土地所有者に返す必要があります。

     

    定期借地権はその中で3つに分かれており、一般定期借地権事業用定期借地権建物譲渡特約付定期借地権があります。評価方法として、相続開始時に借地権者に帰属する経済的利益と存続期間を基に算出をされます。

    • 定期借地権の価額 = 自用地評価額 × 設定時における定期借地権割合 × 逓減率

     

    定期借地権割合とは

    その宅地の通常取引価額について、借地権者に帰属する経済的利益の相続(権利金等の額)の割合

     

    逓減率とは

    設定期間年数に応ずる基準年利率の複利年金現価率について、課税時期における残存期間年数に応ずる基準年利率の複利年金現価率の割合

     

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